2013年6月27日木曜日

事業所に薪ストーブを設置しました。

住宅にペレットストーブを設置するだけでは、ありません。
事業所に薪ストーブも設置しています。


山梨県北杜市の「山梨住宅工業」さんの事務所に、薪ストーブを設置させていただきました。

山梨住宅工業さんは、 主に住宅のパネルをつくる会社です。
そのパネルをつくる工程で大量に出るオガ粉や端材を使って何かできないか?

そこで昨年から始まったのが、オガ粉を固めてブリケット(人工薪)をつくり、薪ボイラーの燃料にするということです。

  (左がブリケット、右が端材)

これで工場の暖房は、工場から出る材だけで賄えるようになりました。

と、そんな話を社長の北原さんとしていて、
「そう言えば、この事務所の暖房は一部灯油を使っているなあ・・・。あれ、何でいままで気付かなかったんだろう? これで灯油依存から解放される!」
ということで、この度、薪ストーブを事務所に入れることになりました。



ただ、この山梨住宅工業さん、実はこれだけではありません。
薪ストーブの外部煙突を設置するために屋上に出ると、びっしり敷き詰められた太陽光パネルの数々。

 
 (左が薪ストーブの煙突、右が太陽光パネル)

熱エネルギーは、灯油や電気に頼らずに、ほぼ木質燃料に。電力は太陽光に。
これぞ「ゼロ・エミッション」ということでしょう。
そんな会社の試みに、少しでも力になれたかと思うと、嬉しいです。

笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役


2013年6月19日水曜日

ラウンドテーブル(円卓会議)に参加しました。

ラウンドテーブル(円卓会議)「快適な木の家で森も事業も再生する」に参加しました。


この円卓会議は、快適な木の家づくりを核とした森と街の直接連携によって、森林資源を活用した持続可能なビジネスを展開することを目的にしています。

この目的をもって森林資源に関わる人々、つまり、林業、製材所、工務店、建築家、大学、ジャーナリスト、プランニング会社、そして当社のようなペレットストーブ販売者が円卓を囲むように議論しています。(主催は「森街プロジェクト」です。)

私はこのプロジェクトの、あくまでも「ビジネスを展開」しようとする姿勢に共感しています。

法律に守ってもらおうとか、行政の補助金に頼ろうとか、これまでの民間事業者の依存体質はいいかげん辞めにしよう。そして、まず周りの森林資源が公共財だと自覚して、関わるみんなで共有して、そこから新たな価値を生み出してゆこう。
そんな試みであり、それこそが持続可能なビジネスへの価値になる、という考えです。

すると、やはり最後は「新たなコミュニケーション」の必要性の話にたどり着きます。
林業、製材所、工務店、建築家、大学、ジャーナリスト、プランニング会社、ペレットストーブ販売者、そして消費者が、それぞれの立場からしか森林資源のことを見ていない、ということ気がつきます。 

例えば、地方に住む私たちは、無自覚に「木の家っていいよね!」と言います。
しかし、都会育ちの大学生にとっては「何のこと?」となるわけです。なぜなら、彼らの「木のイメージ」は、割り箸や爪楊枝なのだから!
また、林業者はとにかく木を高く売ろう、と考えている。工務店はとにかく安い木材を手に入れようと考えている。だから自ずと外材に頼ることになるわけです。しかし、一度でも施主が日本の林業の現場を知ると、多少高くても国産材を、ということにもなる。金額だけの問題ではないわけです。

そろそろ、この日本に住む私たちが「想いを共有する」ということ、つまり本当のコミュニティが生まれても良いのではないか。時間はかかるかもしれませんが、それぞれの立場を知り、尊重し、謙虚に学ぶ姿勢を育む取り組みが、必要だと思っています。

いくら「国産材を使おう!」と業界や行政が旗を振ったって無駄です。そのときだけです。
違う立場の者が、その立場を超えて理解しようとするコミュニケーションの末にしか、進歩・発展はないのだと思います。


笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役


2013年6月7日金曜日

イタリアのペレットストーブメーカーから技術者が来日しました。

先週と今週は、当社の扱うイタリアのペレットストーブメーカー 「CADEL(カデル)」 から技術者が来日していました。


CADEL社の国内総輸入元である当グループでは、日本国内でのCADEL社製ペレットストーブについて、責任を負っています。

これまでイタリアにて新商品の説明や技術的な指導を受けてきましたが、今回は技術者に来日してもらい、日本国内での具体的な設置状況、気候や標高など設置環境による燃焼状況、50ヘルツと60ヘルツへの対応、国産ペレットへの適応など、具体的に現状を共有しながら課題と対処法を整理しました。

 
では、そもそもなぜ、国産ではなくイタリア製のペレットストーブを販売するのか。

それは何といっても、ペレットストーブの先進国であるイタリアに、まだまだ学ぶべきことが多いからです。技術でも、燃費でも、デザインでも、安全性でも、価格でも、国産品は遠く及ばないのが現実です。
長い目で見て、日本国内でペレットストーブをしっかりと定着させるためにこそ、現状の最高レベルの機器を国内に普及させることが使命だと思っています。

これから私たちグループは「CADEL Japan」として、責任と使命を持って販売網を広めて行こうと思っています。
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イタリアのペレットストーブメーカーと言っても、実は多くが中小企業です。イタリア国内の各地に点在し、国の特色ある産業として成り立っています。
そこで、彼らの日本滞在の最後は、山梨の地域の産業であるワイナリーにお連れしました。中でも最も小さなワイナリーの一つ、機山洋酒工業さんを訪問し、土屋ご夫妻に案内いただきました。

地域のものづくりとして、地域の中小企業の経営者として、地域で必要とされる事業として、国や人種は違っても、同じ心を持ってこれからも仕事ができる、と思えた日々でした。

笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役