2013年5月20日月曜日

清里・萌木の村の庭が変わります。

昨晩から今朝にかけて、山梨県の清里にある「萌木の村」に行ってきました。
この萌木の村で夏に開かれる「清里フィールドバレエ」には、毎年家族で参加しています。
また、社長の舩木上次さんは、人生のいろんな局面で相談に乗ってもらっている尊敬する方です。

今回の萌木の村訪問は、その舩木さんが現在取り組んでいる「ナチュラルガーデン」づくりの一端を担う、大工・雨宮国広さんと一晩飲み明かすためでした。


この萌木の村の新たなガーデンづくりは、イギリス人園芸家のポール・スミザーさんと共に始まりました。
ただ、イギリスというと、「イングリッシュガーデン」が頭に浮かびます。
ということは、萌木の村をイギリス風の庭園にしようとしているのか?

そうではありません。
本来の「イングリッシュガーデン」の考え方とは、イギリス風をまねることではなく、その地に本来あるべき自然の姿を再現することにあります。そのことを舩木上次さんがポール・スミザーさんに教わり、ナチュラルガーデンづくりが始まりました。八ヶ岳という豊かな自然に恵まれた地の、本来あるべき自然の姿、つまり山野草や低木、落葉広葉樹の溢れる姿をこの萌木の村に再現しようとしています。
(詳しくは、萌木の村のブログをご覧ください。)

そして、このプロジェクトの一環として、パーゴラづくりがあります。
そのための木材には、すべて萌木の村に育った樹木を使います。その自然な樹木を生かすため、雨宮国広さんの伝統技術が生きています。


ぐねぐね曲がった樹木を通常の方法で製材すると、本当に細い木材になってしまいます。
その曲がった自然な樹木をそのまま生かすには、やはり手道具・手作業の昔ながらの技術が必要になります。雨宮さんはマサカリで木材をつくります。


基礎にもその地の自然な石をそのまま使い、石の表面の形状に合わせて柱の接面を削ります。

この作業を見ていると、一本一本の木が、掛け替えのない役を宿されているように見えてきます。


雨宮さんはこの仕事に、萌木の村の事務所に住み込みで、まるで「自然と対話」するように、楽しそうに取り組んでいます。

そして今年の夏も、新しくなった庭で、24回を迎える清里フィールドバレエが開催されます。
演目は「ジゼル」。
これまでの3演目公演を1演目に絞り、チラシのデザインも一新して、また新たな清里フィールドバレエに挑戦する萌木の村・舩木上次さんの姿勢に多くを学んでいます。



笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役